こんにちは、院長の平田です。

今朝からめっきり寒くなってきた山口市です。

病院のエアコンも暖房モードに変わり院内はぬくぬく。看護師さん達もカーディガン着用。
が、ボクはまだ半袖で頑張ってます。別に頑張る必要も無いんだけどね。

もちろん外に出るときはちゃんと冬支度してますよ。

さて、先日ご紹介した 「炭水化物が人類を滅ぼす  糖質制限からみた生命の科学」読みました。
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先日も書き出しをご紹介したんですが、「本書では、中年オヤジでもスリムに変身できる方法をご紹介する。誰でも簡単にほぼ確実に痩せられる、驚異のダイエット法」で始まるんですからお気楽に読める本かな?って思って読み出したら大間違い。

糖質制限によるダイエットについては軽く触れているだけで、炭水化物(糖質)からみた生命の本質について深く 「思考実験」 をされています。

地球上に発生した生命の起源から始まり、人類の繁栄に至るまで、そして今後の予測までを「炭水化物」というキーワードの中で考察を展開しています。

もちろん、仮説を極めて大胆に展開してるわけで、すべてがおっしゃる通りとは思わないが、こういった理論を展開できることが素晴らしと思う。

夏井先生は形成外科のお医者様なんですが、この本は医学だけで無く、微生物学・農学・畜産学・生理学・日本史・西洋史などなど様々な分野から展開されます。

この本を読み進めていって感じたことは、著者の 「なぜ??」 という疑問をもつ思考力と 「なぜ??と思ったことに対して徹底的に調べ考察する」という行動力です。

実際、ボクは今まで当たり前のこと思っていたことが 著者の 「なぜ??」という問いかけには答えられず。

本を読み進めると「あーーーそういうことか!!」と納得したり。

たとえば、草食動物である牛たちが、赤ちゃんの時は母乳(草じゃ無いよね)で育つのに、いつのまにか草で成長できるように変化すること。

たとえば、本来は肉食動物だったパンダが竹を餌にして生きられるようになったこと。

などなど、たくさんの興味深い話が展開しています。

それにしても、夏井先生は練馬光が丘病院の「傷の治療センター長」として日々外来診療をされながら、湿潤療法の講演を各地でされ、また、執筆活動もされ、ホームページの更新も毎日され 超多忙なはずです。

おそらくボクなんかよりも数十倍忙しい生活を送っているはずなのにすごい行動力です。

と、いう面からも刺激を受ける本ですよ。

で、中身は本を読んで頂くとして、なるほどね!!!!って思った所を少しだけご紹介。

草食動物である牛はセルロース分解能力を持った細菌を消化管内に住まわせることで栄養素を利用して生きてきた動物である。
トウモロコシを飼料として牛を育てるようになった結果として、私たちが美味な霜降り牛肉を食べ、安価な牛乳をいつでも飲めるようになった。
しかし、野生動物にはあり得ない脂肪だらけの筋肉を持つ松坂牛の姿が、糖質だらけの食事を食べて肥満に悩む私たち自身の姿にダブって見えないだろうか。

むむむむむ・・・・・